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2015年2月22日にNHKスペシャル「腸内フローラ解明!驚異の細菌パワー」が放送されました。
これを契機に、それまで漠然と腸内細菌、腸内フローラに興味を持っていた多くの方が、より真剣に自分の腸内フローラに興味を持ち、実際に知りたいと思うようになりました。ところが私たちのサービスでは、腸内フローラのバランスは分かるものの、自分が持っている善玉菌の種類や、腸内細菌から太りやすさ、エクオール生産菌の有無などの詳細な情報までは分かりませんでした。これらの情報を提供するためには、検査方法をより高度な方法に変更する必要があり、弊社では、サービス開始直後からその可能性を探ってきました。
遺伝子検査機器の発展はめざましく、いわゆる次世代シーケンサーでの検査が実現できる時がやってきました。
しかし、いくつかの検査会社を調べましたが、低価格の検査ではどうしても精度に問題があったため、実現までに2年を費やしました。こうして開発された弊社の、腸内環境検査「フローラチェックNGS」は、従来の検査に比べ精度の高い検査を実現しております。

開発の経緯​

株式会社メディカルインテグレーション(以下MI)が、2012年7月からサービスを開始した腸内環境検査「フローラチェック」は、他社に先んじた腸内環境検査として、100を超える医療機関に導入され、TV番組や、雑誌記事にも紹介された検査です。

「フローラチェック」で採用しているT-RFLP検査は、約三週間と比較的短期間で結果を報告します。また検査機関が、日本の乳業メーカー、医薬品メーカーを中心に、数多くの検査を実施してきた経緯から、安定した結果をお返ししています。しかしながら、検査の特性上、腸内フローラのバランス以外の情報が少ないと言われています。これに対して、最近他社からサービスが提供されているサービスでは、次世代シーケンサーを使った網羅的な検査となり、情報量は飛躍的に増大しています。中でも、女性中心に、エクオール生成菌や、いわゆるダイエットに関連したような情報に注目が集まっているようです。

 MIに於いても、サービス開始当初から次世代シーケンサーへの移行を検討してきました。そこで、2016年1月に、次世代シーケンサーで解析を受託していた企業に、6検体の解析を依頼しました。しかし結果として、T-RFLPの検査結果との乖離が大きく、検査結果の信頼度に問題があると判断したのです。その後、従来のフローラチェックの委託先の検査会社とディスカッションを重ねたところ、細菌からのDNA抽出のテクニカル上の問題であるとの意見が出されました。さらに調査・検討を重ねた結果、いったん断念の方向にあった次世代シーケンサーの解析について、再度テストの実施を決めました。8月中旬に報告された解析結果を検証したところ、これまでT-RFLPの結果に対して、非常に整合性の取れた検査結果を得ることができたほか、エクオール生成菌の有無や、デブ菌、ヤセ菌(ファーミキューテス門とバクテロイデス門)の結果や、その他の有用菌、有害菌の検出も確認できました。

 これにより、MIが次世代シーケンサーを使った新たな検査に踏み出すタイミングであると判断し、今回の開発に至りました。

従来の検査との比較

フローラチェックの検査方法はT-RFLPです。T-RFLPは良く使われる検査方法ですが、MIでは、これまで多くの検査を実施してきた検査会社を利用することで、安定したエビデンスの高い結果を、比較的短い機関で検査結果を得ています。
  しかし、検査の特性として、29個のOTUの検出と、一つのOTUのなかに複数の菌種が含まれるため、結果としては腸内フローラのバランスがわかるが、菌種名まで特定はできない検査となっていました。

 これに対して次世代シーケンサーでは、網羅的にすべての細菌のDNAを調べ上げることで、細菌の菌種レベルでの解析が可能となります。ただし、次世代シーケンサーの読込数(リード数)を、1検体当たり1万リード保証に設定することで、複数の検体を一度に処理するようにしています。

比較項目フローラチェックNGSフローラチェックT-RFLP
検査方法便中の細菌の遺伝子検査。次世代シーケンサーにより、便中の細菌のDNAを網羅的に解析対象とする。便中の細菌の遺伝子検査。T-RFLPにより、29種類の菌群を解析対象とする。
検査にかかる時間6週間3週間
医療機関での料金オープンプライス(予想実勢価格45,000円前後)オープンプライス(実勢価格30,000円前後)
採便キット検査費用に含まれる検査費用に含まれる
解析精度門から菌種まで、種で100菌種前後検出29種類の菌群。全体の40〜60%程度。
検査の信頼性T-RFLPと同じ検査会社で、T-RFLPとの相関関係など、高い精度を維持する。国内で、最もT-RFLPの経験のある検査会社を採用している。
検査結果の表現力T-RFLPの検査結果と同様な比較的分かり易い再分類を行い、グラフ化。加えて、論文等で公開されているいくつかの有用な情報を受診者に提供できる。乳酸菌群とビフィズス菌の善玉菌、クロストリジウム目の悪玉菌、バクテロイデス、プレボテラの日和見菌、判別不能なその他の菌と分かり易く表現ができる。
腸内細菌からみた太りやすさ○門レベルの解析データを利用×
ビフィズス菌○個別の菌種で提示○菌群として提示
乳酸菌○個別の属で提示、菌種一覧でも提示○菌群として提示
バクテロイデス○個別の菌種で提示○菌群として提示
プレボテラ○個別の菌種で提示○菌群として提示
悪玉菌(クロストリジウム)○個別の属で提示、菌種一覧でも提示○菌群として提示
その他○個別の菌種で提示○菌群として提示
有用菌:酪酸生産菌○個別の菌種で提示×
有用菌:エクオール生産菌○個別の菌種・属で提示×
有用菌:アッカーマンシア○個別の菌種で提示×
有用菌:クリステンスネラ○個別の菌種で提示×
不用菌C・ディフィシル○個別の菌種で提示×
不用菌CクラスターXI○個別の菌種で提示△菌群として提示可能
不用菌Cパーフリンジェンス○個別の菌種で提示×
その他の不用菌○個別の菌種で提示×
フローラの多様性○菌種レベルで多様性を考察する×